【不動産の売却価格】売却査定価格と売り出し価格や希望価格について解説

 

不動産の売却を行う際には、売る側としては出来るだけ高い価格で売りたいものです。しかし、不動産を購入する側はなるべく安く買いたいと思うのが普通なので、市場の常識的な額からかけ離れた高額の売出し価格を掲げてもなかなか売却できません。

この様なバランスから適正な売却価格を設定する必要がでてきます。この適正な売却価格を設定するために、不動産の査定を依頼する事になります。ここでは、そのような際に用いられる売却査定価格と売り出し価格や希望価格という言葉についての説明を行います。

不動産の売却する際の査定について

不動産の売却を行う際には、様々な面で常識でありかつ売る側にとって有利な価格を設定したいものです。そのようなこともあり、不動産の売り出し価格を決定するために不動産会社に査定を依頼することになります。不動産会社が行う売り出し価格の査定方法には大きく分けて2種類があります。

不動産の売却を行う際にまず行うのが、不動産の一括査定サイトなどから複数の不動産会社に机上査定をお願いするということです。一括査定サイトには複数の不動産会社が登録しており、ホームページに入力された事項から各不動産会社が査定額の概算を提示します。この査定のことを机上査定と言います。

不動産を売却する人は、提示された査定概算額の中で最も自分にとって有利な額を示した不動産会社とさらに相談をすることになります。相談を受けた不動産会社は現地を訪問などするなどして、より精度を上げた訪問査定を行うことになってきます。このようにして、最終的な不動産の売り出し価格を売り主が決定することになります。

売却査定価格と売り出し価格の違いについて

不動産売却の際には、売主が一括査定サイトで問い合わせを行った際の回答として示された机上査定価格の中で、最も売主に有利な額を提示した不動産会社とさらなる相談を行うことになります。相談を受けた不動産会社は、現地を訪問する事などを行うとともに、これまでの販売実績や様々な事例からより精度の高い訪問査定を行います。

このようにして査定を行って不動産会社が提示する価格が売却査定価格となります。この売却査定価格は、もしこの価格で不動産の販売を行った際、およそ3ヶ月程度で売却成約に至ると想定できると言う見込みをもって提示される額です。

気をつけなければならないのは、不動産会社は仲介を行う事が仕事ですので、実際にどの金額で売り出すかということの決定を行うのはあくまでも売主ということになっています。不動産会社からの売却査定価格を考慮し、最終的には売主が売り出し価格を決定するということになります。

売却希望価格(上限値)と売却可能価格(下限値)

不動産の売主は、不動産会社から提示された売却査定価格をもとに売り出し価格を決定することになりますが、その金額を決定する際の考えるべきものに売却希望価格(上限値)と売却可能価格(下限値)の設定を行います。その後、様々な条件を考慮し両者の間で最も妥当な金額として売り出し価格を決定します。

売却希望価格(上限値)とは、売主が希望する最も高い金額となります。ただ、通常は素人である売主が設定する価格ですので、市場の常識から離れていると、この額で売却することは難しいものです。

売却可能価格(下限値)とは、売主の様々な事情から、価格が下がったとしてもこの額であれば販売可能と考える額です。逆に、この金額以下で売却することは、売る事自体の意味合いがないという金額のとなっています。

この額の決定の際には、不動産にローンの支払いが残っている場合などの支払額などを考慮して決定する必要があります。

売り出し価格の決定方法について

不動産売却の際には、先ほどまで述べてきたような売却希望価格(上限値)と売却可能価格(下限値)から最終的な売り出し価格の決定を行うことになります。

売却希望価格(上限値)が売主が最も売りたいと言う金額を示していますので、事情が許したり時間的な余裕があるのであれば、まずはこの金額で売り出し価格を提示し、しばらく時間をかけて売買が成立するかを見るという方法もあります。なかなか販売ができないようであれば、この金額から徐々に売り出し価格を下げていくという方法をとります。

逆に、諸事情ですぐに売却を行いたいと言う際や売却しなければならない期限が定められているような場合には、売却可能価格(下限値)売り出し価格として提示するということを行います。通常はかなり低価格となりますので、売却の機会は高まることは想定されます。

上の2つの例は極端な場合ものですので、通常は不動産会社のアドバイスに従い売り出し価格を決定するというのが一般的です。

信頼のおける不動産会社の選定が大切

ここまで説明してきたように、不動産売買を行う際には不動産が提示した売却査定価格をもとに、売却希望価格(上限値)や売却可能価格(下限値)を設定し、最終的に売り出し価格を決定することとなります。

このような過程を経て売り出し価格が決まりますので、不動産の選定は大変重要です。信頼のおける不動産を選ぶことができれば、常識的な売り出し価格の設定というものが可能になりますので売却できる可能性は非常に高くなります。